連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』㉔―「生産性向上には教育を」

Posted on 2017-04-16

旬刊旅行新聞4月11日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』㉔です。
「生産性向上には教育を」

おもてなし接客術24

2月に開催した旅館業経営者向けセミナーで、事例を中心に旅館の接客マニュアル作成の必要性について話をしたところ、仕事の依頼を多く頂きました。そこで、その内容の一部を紹介いたします。

旅館業界でも「生産性向上」が注目ワードになっていて、業務効率向上のためIT化や作業順序の見直しなどを徹底する動きが出ています。もちろん、その事も大切ではありますが、個人的にはIT化や業務見直しよりも、従業員の教育の方が先決であると考えています。

お客様との接客時間が長い旅館業でもっとも効率が悪いのは①接客の流れが確立していない②お客様からの質問に答えられない③お客様に満足してもらえない――ことだと考えています。接客の流れが確立していないということは、効率の良い動きをしている人もいればそうでない人もいるという状態です。

お客様の質問に答えられないということは、きちんとした知識を身に付けておけば30秒で回答できるものが、10分以上も時間がかかってしまうケースがあるということです。そして、お客様に満足してもらえないということは、リピーターにも繋げられていないということです。

接客の流れを確立し、質問にも即答できるスムーズな接客を提供できれば、接客においては、きっとお客様に満足してもらえるでしょう。

接客したお客様をリピーターや紹介客獲得に繋げられるのは、非常に生産性の高い行為だと言えますが、その反対は生産性の低い行為だということになります。従業員に効率の悪い3要素が揃ってしまうと、いくらIT化や業務効率化を推進したところで、生産性の向上は難しいものと考えています。

そこで提案したいのが、接客のマニュアルを作成するということです。一度きちんとした接客マニュアルを構築して、この3要素を網羅した上で、IT化などを推進すれば、明らかな生産性向上が実現できるでしょう。

旅館で「研修直後は皆頑張って教えられた通りのことをするんだけど、なかなか継続しなくて」という話は、研修を担当させていただく旅館で良くお寄せいただくご相談です。

実はその悩みを解決するのもこの接客マニュアルです。セミナーでご登壇いただいた南平台温泉ホテルでは、新入社員には、先輩に師事させるよりも何よりも先に、マニュアルを見せるようにしています。

そうすると、「新人さんはマニュアルを見てから現場に入るので、先輩である、私がマニュアルと違うことをしていると示しが付かない…。マニュアルに忠実に従わないといけない」という意識付けにもなっているようです。

生産性向上を実現するためにも、マニュアル作成をしてみてはいかがでしょうか。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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